「やったバンザイ!」
11日開票された東京都中野区長選で、「区民の声を聴く中野区政を実現させる会」(区民の声・中野=市民と日本共産党、立憲民主党、生活者ネットワーク、無所属区議らが共同代表)が推薦する元区職員の酒井直人氏(46)=無所属新 の選挙事務所に当選が伝わると、詰めかけた市民や後援会員、政党関係者から喜びの歓声が湧き上がりました。(山岸学記者)
区長選で酒井氏は、3万6,758票(得票率40.32%)を獲得し、自民、公明、維新など与党が推す現職の田中大輔氏(66)を8,957票差の大差で破 りました。当選を受けて酒井氏は「区政を変えたいという思いで、政策の違いを超えて野党が一致できた。党派を超えた幅広い政党、市民が街頭で応援に立ってくれた」と勝因を語りました。
区民の声・中野の事務局の韮澤進氏は「田中区政をやめさせたいと思う広範な区民が結集し、幅広い共同ができたとともに、野党共闘が最後まで崩れなかった」と評価。
「市民と野党の共闘が広がり、信頼が深まったことは大きな財産だ」と話しました。
田中区長は、児童館の全廃や公立保育園の民営化、平和の森公園・哲学堂公園の樹木伐、中野サンプラザを解体し、1万人規模の大型アリーナ建設計画など住民無視、負担増の区政を進めてきました。
区民からは、安倍暴走政治や区政問題への反発の声が上がる中、憲法を守り、区民参加の区政をつくるため、市民と野党の共同候補を立てる話し合いが何度も行われ、酒井氏の推薦が決まりました。
酒井氏の応援には広範な市民が集い、児童の廃止や公立保育園の民営化に危機感を持ったお母さんたち、公園の緑を守りたい住民など区政を変えようと願う市民の運動が酒井氏の背中を押しました。
酒井氏当選を受けて、ある女性(40)は「児童館全廃は許せなかったので、街頭宣伝や宣伝カーのアナウンサーとして手伝った」と語りました。
別の男性(34)は「投票率を上げないといけないと思い、SNSで区の課題を発信した」と多様な区民の取り組みが広がりました。
「ポスティングをした」と口々に語るお母さんたちの姿も目立ちました。
日本共産党は、区民の声・中野の一員として憲法と自治基本条例に基づく住民参加などを区政の基本とする政策協定を酒井氏と結び、酒井氏の支持拡大に取り組みました。
また、区議補選で善戦。健闘した浅野尚孝氏の支持拡大と一体で「安倍政権の暴走に中野から審判を下そう」と訴え、最後まで力を尽くしました。
氏 名 | 票 数 | ||
当 | 酒井直人(46) | 無新 | 36758 |
田中大輔(66) | 無現 | 27801 | |
吉田康一郎(51) | 無新 | 14534 | |
市川稔(63) | 無新 | 12064 |
(2018年6月12日付「しんぶん赤旗」より)