日本共産党の あぜ上三和子東京都議は19日の都議会代表質問で、築地市場の移転問題をめぐる小池百合子知事の公約違反などを追及するとともに、暮らし・福祉を充実させるよう求めました。
質問するあぜ上三和子都議＝19日、都議会本会議（「しんぶん赤旗」提供）
築地市場業者でつくる「築地女将（おかみ）さん会の水産仲卸業者アンケートで、移転計画の中止·凍結を求める声が７割だったと紹介し、豊洲移転の再検討を迫りました。
小池知事は、築地のまちづくり方針は、仲卸業者の要望などを踏まえながら検討すると答弁しました。
あぜ上都議は育児休業中や認可外保育施設入所などの「隠れ待機児童」を合わせると都内の待機児童数が２万人を超えるという都議団の調査結果を紹介。
待機児童ゼロに向け、認可保育園の増設を重視して進めるよう求めました。
小池知事は「認可保育所をはじめとする多様な保育サービスの拡充に取り組む区市町村を支援する」と答えました。
あぜ上都議は国民健康保険料（税）の負担軽減に向けた一般会計からの繰り入れを解消するという都の方針を批判。
低所得者ほど負担が重くなることを示し、子どもの均等割軽減などを求めました。
小池知事は、子どもにかかる均等割保険料を軽減する制度を設けるよう、国に要望していると答弁しました。
あぜ上都議は、足立区立中学校の性教育授業に自民党都議が介入し、都教育委員会が「課題がある」とした問題について、子どもたちが科学的な性知識を学ぶ意義を強調。
教育委員からも「現場の先生は萎縮せず、積極的にやってほしい」との声がでたことを示し、都教委の「指導」対象とすべきではないと述べました。
小池知事は性教育について、「教育委員会や学校には、社会状況や子どもの実情に応じた適切かつ丁寧な取り組みを行ってほしい」との認識を示しました。
あぜ上都議は、小池知事が所信表明で中小企業振興条例の検討に触れたことを評価。
共産党都議団が2008年から一貫して条例提案してきたことを強調し、具体的取り組みを質問しました。
小池知事は「条例制定の検討を進め、中小企業の一層の発展に結びつけていく」と答えました。
あぜ上都議は日本スポ ーツ協会本部ビルの岸記念体育会館の移転で、都議団が開示請求で入手した記録文書を示し、森喜朗元首相が 同会館敷地を「都に買い取ってもらうとすっきりしていい」と発言した問題を追及。
「結果的に森氏の意向通りに（都が）会館敷地を94億円で買い取った」と指摘、特定の政党政治家と水面下で進める都政運営にメスを入れよと迫りました。
小池知事は、法令違反はなく適切だったと答えました。
あぜ上都議は、米空軍CV22オスプレイの横田基地配備前倒しについて、都と基地周辺市町の連絡協議会が「安全性への懸念がぬぐえない」と表明したことを指摘。
小池知事は連絡会と同じ考えだと答弁しました。
（2018年6月22日「しんぶん赤旗」より）
関連記事【都議会】あぜ上三和子都議代表質問～児童虐待防止の総合対策求める／小池知事 児相体制強化図ると答弁
【都議会】あぜ上三和子都議が代表質問／受動喫煙防止条例「全面禁煙 徹底」求める
