日本共産党の原のり子、とくとめ道信両東京都議は22日、都議会総務委員会で「東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念実現のための条例」(人権条例)について、十分な議論を尽くすよう求めました。
原都議は「特定の人だけではなく、すべての人にかかわる条例だ」と指摘。都が9月に示そうとしている条例案ではSOGI(ソジ=性的指向と性自認)とヘイトスピーチの定義を明確にし、いずれの差別も条例文で禁止するよう迫りました。
ヘイトスピーチを防止するための施設利用制限について、原都議は、施設を利用しようとする団体を必要以上に調査することは、利用者の自由と権利のために避けるべきだと指摘。
都総務局の仁田山芳範人権部長は、第三者機関を設け公正に行う方針を示しました。
原、とくとめ両都議は、あらゆる差別解消に向け、教育の取り組みを強く求めました。
箕輪泰夫総務局理事(人権担当)はSOGI理解で「条例制定後に、教育庁とも連携して進める」と答弁しました。
とくとめ都議は、人権条例には日本国憲法の基本的人権の原則を位置付けることが重要ではないかと指摘。
仁田山人権部長は、憲法の理念に言及した上で、オリンピック憲章に基づき、人権尊重の理念が広く都民に浸透した社会を目指すと答えました。
とくとめ都議は、条例案が出た段階で再度パブリックコメントを行うこと、総務委員会として参考人質疑などを含めた閉会中審査を行うことを求めました。(2018年6月27日付「しんぶん赤旗」より)