東京都新宿区は27日、区議会環境建設委員会で、デモ出発地として許可してきた柏木、花園西、西戸山の区立3公園を指定から外し、使用は新宿中央公園のみとする基準に見直したことを報告しました。
周辺環境への配慮を口実に、3公園からのデモの出発を一律に禁止します。
質疑で、日本共産党の あざみ民栄区議は、公園周辺の住民の声を取り上げ、規制すべきはヘイトデモであり、すべてのデモを規制対象とする基準見直しは、表現の自由を保障する憲法第21条に抵触するものだと強く批判。
同党の雨宮武彦区議は手続きがあまりにも拙速だと指摘し、「言論の自由を狭める内容だ。デモ全体の状況を調べた上で議会に報告し、議論の上、基準見直しをするのが筋だ」と主張しました。
区側は、地域のさまざまな方から要望を受けていると言いながら、具体的な声については示すことができませんでした。
傍聴席には80人以上が詰めかけました。最低賃金アップを求めるデモを何度も行ってきた新宿区労働組合総連合の男性(54)は、「この6年間、一度も苦情は寄せられていません。民主主義を壊すような規制はやめてほしい」と話しました。
(2018年6月28日付「しんぶん赤旗」より)