高橋都彦(くにひこ)前市長がセクハラ事件で辞職したことに伴う東京都狛江市長選(15日告示、22日投開票)で、セクハラを追及してきた社民党、生活者ネットなど超党派女性市議の有志や市民でつくる「ともに狛江 市民の会」の田中とも子候補(60)=無所属新、日本共産党市議=に、市政刷新への思いを聞きました。(川井亮記者筆)
今回の市長選は、どのように市政への信頼を回復するかが問われます。
今回、セクハラを追及してきた社民党、生活者ネットなどの女性市議や、市民の皆さんから立候補の要請をいただきました。
私は都議の4年間と、市議の前半5年間は矢野裕市長(1996~2012年)の与党として、後半6年間は前市長の野党として活動してきました。
さまざまな立場を経験した私だからこそ、市政を変えるためできることがあると、立候補を決意しました。
セクハラは言うまでもなく卑劣な人権侵害です。
共産党市議団が開示請求で入手した公文書や、議会質問で、前市長が就任直後からセクハラを行っていたことが分かりました。
被害者の方はどれだけ怖い、つらい思いをしたことでしょう。
信頼回復には、セクハラ事件の検証と教訓化が不可欠です。
私は、被害者の人権とプライバシーを守ることを大前提に、専門家を交えた第三者委員会を立ち上げ、全職員の無記名アンケートを行い、被害者の思いを受け止めた再発防止策をつくります。
ハラスメントも差別もない、全ての人の人権を守る街をつくりたい。
格差と貧困が広がり、どの世代にも生きづらさが増す中で、市民の暮らしをどう守るかも大きな問題です。
しかし、前市政は市税、国民健康保険税の強権的な徴収や、差し押さえを行ってきました。
私は、子どもたちや高齢者、障害者をはじめ、弱い立場の市民に寄り添う市政に切り替え、自治体本来の役割である市民の命と暮らしを守る仕事を、市政の中心に据えます。
認可保育園を増設して待機児童を一日も早く解消したい。
高齢者が住み慣れた地域でその人らしく人生を終われるよう、認知症の早期発見・治療の体制や介護基盤の整備など安心できる地域包括ケアを実現します。
また、狛江市で培ってきた市民参加と協働を取り戻したい。
狛江市では1996年、当時の市長がバカラ賭博の負債で失跡し、当時共産党市議だった矢野さんが幅広い市民に推されて市長に当選しました。
矢野市長は「清潔・公正、市民が主人公の市政」を掲げ、全国でも先進的な市民参加基本条例をつくり、市民参加と協働の市政を進めました。
しかし、高橋前市長は市の考えを市民に押しつけ、自分と異なる意見を非難し排除する市政を行いました。
今度の選挙は、一貫して前市長を支え、かばいながら何の謝罪もない自民党系・公明党が擁立した人と、私との一騎打ちです。
私は、差別と分断の市政を改め、市民の声にきちんと耳を傾け、全ての市民と手をつないで、新しい狛江の未来をつくりたい。
(2018年7月12日付「しんぶん赤旗」より)
➡田中とも子 狛江市長予定候補公式サイト