東京医科大学が女性受験者と3浪以上の男性受験者の合格者数を減らすために、医学部医学科一般入試の得点を操作していた問題で10日、国会内で抗議集会が開かれました。
参加した女性らからは「日本はどういう社会なのか」などと、怒りの声が噴出しました。産婦人科医の早乙女智子氏は、医学生時代「“女性を落とそうと思って入試問題をつくったのにたくさん合格して腹立たしい”と面と向かって言われたこともある」と話し、「これでもかと男性以上に働いてきた。それでも女だからと言われる。女だから何がいけないのか」と怒りに声を詰まらせました。
作家の北原みのり氏は「同大は調査に1~2年かかるというが、受験生はそれでは間に合わない」と話し、国は女性差別を撤廃すると言明した上で、迅速な対応を行うべきだと述べました。
集会では、文部科学省が同日発表した調査方法への不審の声も。
同省の担当者は「不正をしていたという結果がすぐ出てこないことは懸念される」と認め、再調査も行うと述べました。集会には日本共産党の田村智子、吉良よし子の各参院議員、畑野君枝衆院議員も参加。
畑野氏は「おかしいのは女性医師ではなく、長時間労働の働き方だ。徹底的にこの闇を暴いて改革しよう」と訴えました。
立憲民主党、社民党の国会議員らも出席しました。
(2018年8月11日付「しんぶん赤旗」より)