東京都が区部東部地域で供給している工業用水道を廃止する方針を打ち出した問題で、日本共産党都議団(曽根はじめ団長、18人)は8月30日、小池百合子知事に対し、町工場 など利用者が事業を維持・存続できるよう、 水道料金の据え置きや、上水道への切り替え費用の負担を求めました。
工業用水道は地下水の汲み上げによる地盤沈下を防ぐため、1964年に供給を開始。町工場の冷却・洗浄や、集合住宅、官公庁のトイレ排水、洗浄などに利用されてきました。
都は利用者の減少や施設の老朽化、地盤沈下の沈静化を受けて廃止の意向を表明しました。
申し入れでは、工業用水道から上水道への切り替えによる利用者負担や水道料金の上昇に対し、「事業の死活問題になる」など不安の声があがっていることを紹介。
「地域産業、事業者の生業の後退や、集合住宅の雑用水利用者の生活への影響を招かないよう、都として最大限の支援が必要だ」として、
①水道料金を10年程度据え置く
②上水道への切り替え費用は都が負担する
③雑用水利用者の状況を把握し、住民の要望を踏まえて支援を行う
ことを求めました。
都財務局の初宿(しやけ)和夫経理部長は「要望も踏まえて利用者支援を策定していく」と答えました。
(2018年9月5付「しんぶん赤旗」より)