東京都品川区の東急大井町線下神明駅で視覚障害者の男性(71)がホームから線路に転落し死亡した事故(4日)について、視覚障害者の立場から検証しようと8日、日本共産党全都視覚障害者後援会が現地調査を行いました。
山添拓参院議員、白石たみお都議、地元区議らが同行しました。参加者は事故と同じ時間帯の午後3時ごろに現場の大井町方面ホームを調査しました。
事務局長の山城完治さん(62)ら5人は、山添議員らの付き添いを受けながら、線路に近いことを知らせる「ホーム縁端警告ブロック」の上を白杖(はくじょう)でたどり、駅構内を移動しました。
ホームの幅は最大でも3~4メートルほどと狭く、両端は1メートル程度の場所も。また階段や拡幅工事で狭くなる所や、点字ブロックの上に柱が重なる所があり、つまずく参加者もいました。
この時間帯の大井町線は各駅停車が約5分おきに停車し、約10分おきに急行が通過。駅員は常駐していませんが、事故当時は見回りをしていました。
会員の女性(41)は「拡幅工事の所が狭くて危険。ホームドアがないと事故は防げない」と話します。
山添議員は「痛ましい事故が繰り返し起きていることを鉄道業者は重く受け止めてほしい。駅員はいたが防げなかったことなどを検証し、ホームの安全確保にとりくむべきだ」と話しました。
(2018年9月9日付「しんぶん赤旗」より)