東京都が築地市場の移転先とする豊洲新市場(江東区、東京ガス工場跡地)の水産仲卸売場棟北側のマンホールから23日、地下水があふれていたことがわかりました。
26日の都議会本会議で、日本共産党の とくとめ道信都議の再質問への答弁で、都中央卸売市場の村松明典市場長が認めました。同市場では、広範囲で地下水からガス工場操業由来の高濃度の有害物質が検出されていることから、市場関係者からは不安の声が上がっています。
あふれたのは、汚染地下水の水位を抑える地下水管理システムの井戸で汲み上げ、有害物質などの処理をする前の地下水です。
中央卸売市場の新市場整備部は27日、本紙の取材に、19日に同システムの送水管の清掃をした際に剥がれた泥のかたまりが、空気を抜くために開けていた空気弁に付着し、本来は空気を逃がして水を通さない弁の機能が損なわれたために水があふれたと説明しました。
同部によると、空気弁を閉めたことで水は止まりましたが、あふれた量は不明。
同システムの排水の水質分析で有害物質の濃度が環境基準未満であることから、あふれた水も同様であるとしています。
インターネット上では、関係者が撮影した地下水があふれる動画も拡散され、「移転なんかして大丈夫か」などの声が噴出。
築地市場の水産仲卸業者、和知幹夫さん(73)は「若い同業者たちも『こんな状態で向こうに行けない』と不安がっている」と話しています。
(2018年9月29日付「しんぶん赤旗」より)
届いた。豊洲市場の6街区で水がじゃんじゃん湧き上がってんじゃん!なんだよーこれー! pic.twitter.com/UZCYzN7e5R
— 建築エコノミスト森山 (@mori_arch_econo) 2018年9月26日