東京都築地市場(中央区)の移転先、豊洲新市場(江東区、東京ガス工場跡地)で、土壌汚染対策の追加対策工事のさなかの今年5月、水産仲卸売場棟のある6街区で、地下水をくみ上げる井戸の管から地下水が大量に地表に流れていたことが、関係者の話でわかりました。
漏れていたのは処理前の地下水とみられ、ベンゼンなどの有害物質が含まれていた可能性があります。関係者は、5月15日の午前、水産仲卸売場棟西側バース(搬出入口)付近のウェルポイント(真空ポンプによる揚水設備)の管の継ぎ目から水が勢いよく出ているのを目撃。
水は約40分間にわたって漏れ続け、付近の路面を濡らし、側溝にも流れ込みました。
この関係者は「地盤沈下のひび割れも、地下水漏れもひどい。こんなところに市場を持ってくるべきじゃない」と話しています。
都中央卸売市場新市場整備部は、本紙の問い合わせに対し、この水漏れについて事実を把握していないと回答しました。
6街区の土壌汚染追加対策工事は清水建設などの共同企業体(JV)が受注し、7月に完了していたもの。
豊洲新市場では、9月233日に、水産仲卸売場棟北側のマンホールでも、未処理の地下水があふれ出すトラブルが起きています。
(2018年10月3日付「しんぶん赤旗」より)