任期満了に伴う西東京市議選(定数28)が12月16日、告示(22日投票)されます。来春の統一地方選の前哨戦として各党とも重視すると見られます。日本共産党は藤岡ともあき(71)=3期=、保谷清子(71)=5期=、大竹あつ子(49)=1期=(以上現)、中村すぐる(31)=新=の4氏の勝利を目指します。
自民、公明両党が支える丸山浩一市政は、今年3月に策定した「西東京市行財政改革大綱アクションプラン」で、市政史上最悪と言われる負担増計画を打ち出しました。例えば、これまで無料だった市民集会所や地区会館を19年4月以降に有料化を計画。市民集会所、地区会館は年間26万人も利用し、ヨガや子育て教室、囲碁・将棋など、地域のコミュニティーづくりや介護予防など、市民の宝とも言える貴重な役割を果たしています。
同市は無料だった前立腺がんと咽頭がんの検診を有料化しましたが、同プランでは、胃、肺、大腸、子宮、乳の5種類のがん無料検診を、2020年4月以降に有料化する計画です。さらにスポーツ施設の駐車場代の有料化や保育料や学童クラブ育成料、国民健康保険料、はなバス(コミニティバス)運賃など、軒並み値上げを打ち出しています。
市民からは「市民集会所や地区会館が地域のつながり作りにどれほど役だっているのか市は知らないのか。税金を使ってでもコミュニティーを支えるべき」「年々高くなる国保料。病気やけがの時に困るので、納付に努力しているが限界。食べることを最優先にして、健康維持に努力している」といった不安や怒りの声があがっています。
その一方、同市は市民合意のない統合庁舎の建設計画を強行。そのための建設基金に35億円をため込んでいます。
市政動かす
日本共産党市議団はこの4年間、暮らし・命最優先の市政にと、市民の声を市政に届け、市政を動かしてきました。
希望しても保育園に入れない待機児童問題では、認可保育園の増設を粘り強く要求。4年間で6園462人分の増設に実を結んでいます。猛暑による熱中症が問題になる中、100%実現した学校の普通教室へのクーラー設置に続き、音楽教室などの特別教室への設置を要求。中学校は昨年、小学校は今年9月に全校設置が実現しました。
国が介護保険の改悪を繰り返していますが、市議団は要支援1・2の高齢者の訪問介護、通所介護が後退しないよう求め、介護事業者の努力もあって、サービス低下をくい止めました。他にも、就学援助受給児童に支給される制服代などの入学準備金の入学前支給(2月)や、前市長時代から提案していた子どもが一人の人間として尊厳と権利が尊重される「こども条例」が実現しています。
市議選へ公約
日本共産党は約1000通が寄せられた「市民アンケート」結果を反映させた市議選公約をまとめています。市の有料化・負担増計画については「暮らしと家計を壊し、市財政を悪化させる道だ」として反対しています。
また重点公約として、高すぎる国保料や介護保険料・利用料の引き下げや介護施設の増設・拡充、認可保育園のさらなる増設による待機児童解消、学力向上に向けて全小中学校図書館への司書配置、小中学校の給食無料化などを掲げています。今後、さらに充実をはかるとしています。
安倍政権への審判
市議選には現在のところ、共産党の4人のほか、自民党が現有8人から10人(現7、新3)、公明党は現有5人、立憲民主党は現有2人から3人(現2、新1)、国民民主党は前回民主党で当選した現職1人、生活者ネットは現有2人が立候補を予定。他に無所属市議が都民ファーストの会から出馬を表明するなど、36人が立候補を表明。大激戦が予想されます。
日本共産党は「4人全員の当選で、消費税10%増税や憲法9条改悪を狙う戦後最悪の安倍政権・自民党政治と市政で史上最悪の負担増計画を推進する自民、公明両党に厳しい審判を下し、市民負担増計画をやめさせよう」と全力をあげています。