戦前からプロレタリア美術運動家として知られ、戦後は「しんぶん赤旗」で政治漫画を描き続けた松山文雄(1902~1982年)の「ハンセンエホン 誰のために」復刻版記念作品展が、14日から日本共産党本部1階サブエントランスで開かれています。25日まで、主催はまつやまふみお研究会。
本展では、『ハンセンエホン』(1931年刊行、日本プロレタリア美術家同盟出版部編、松山文雄画)の復刻版を拡大した、パネル31点が展示されています。作品展を見にきた男性(73)は、「昭和史を知っている人間として見たかった。弾圧にめげずにたたかった時代の匂いを感じます」と言います。
まつやまふみお研究会の女性(77)は「刊行後すぐに発禁となるような時代ですから、未来を信じていないと描けない。迫力があります」と話しました。
関連して、何点かの資料も展示されています。
『ハンセンエホン』作製時の作業ノートにはびっしりと赤字が書き込まれ、綿密に推敲した跡がうかがえます。
(2018年11月15日付「しんぶん赤旗」より)