21日の参院消費者特別委員会で、日本共産党の山添拓議員は、アパートを建設させて一括して借り上げる「サブリース」契約について、業者と契約者(オーナー)の間でトラブルが多発しているとして、業者の法規制を求めました。
「30年家賃保証」などと勧誘し、実際には5~10年後には家賃を減額したり、多額の修繕費を求めたりするトラブルが全国で頻発しています。山添議員は、業界最大手「大東建託」でも同様の勧誘が行われ、オーナーが多額の借金に苦しんでいる実態を示しました。
背景に「業としての規制がない」として、国土交通省の「賃貸住宅管理業」は任意の登録制度であり、大東建託ですら登録業者ではないと指摘。「野放しも同然だ」と批判しました。
山添議員は、同社が営業社員に課す異常なノルマ、まん延するパワーハラスメント、過労死ラインの長時間労働にも言及しました。
同社では、この5年間で少なくとも6人の社員が自殺し、社員による顧客の殺人未遂事件まで起きたとして、「なぜここまで追い込むノルマを課すのか。儲かるからに他ならない」「成果主義の極限というべき実態の背景に、野放しのサブリース業の現状がある」として関連業者も対象とする法規制に乗り出すべきだと訴えました。
鈴木英二郎・国土交通大臣官房審議官は「トラブルの実態を把握し、法制化を視野に検討していく」と答えました。
(2018年11月22日付「しんぶん赤旗」より)