誰もがお金の心配なく学べる社会を求めて、東京・新宿アルタ前で9日に学生が行った街頭宣伝(主催=高等教育無償化プロジェクト FREE)。
国公立大学である東京芸術大学でねらわれている異常な学費値上げについて、「学生に、何も説明もなく決めようとしています。おかしい」と在学生が反対のスピーチをしました。
訴えたのは、美術学部4年で彫刻科を専攻する男性です。
同大学は、学部、大学院ともに授業料を2割値上げすると発表。金額にするとおよそ10万円です。
「私はインターネットの記事でこのことを知りました。報告も説明会も無かった」
値上げの対象は、来年入学する学部生と再来年以降、大学院に進む人だとしており、在学生も進学すれば値上げの対象です。
美術大学では教材費などで多額の費用も必要であり、今回の授業料値上げの動きは重大なことだと強調します。
「僕が通っている彫刻科では、入学した時に29万円かかりました。その他に制作費はもちろん、学内とは別にアトリエを借りれば費用は基本的に自分たちで払います。そもそも、世界のトップアーティストを養成するというにはあまりにも冷たすぎませんか」
男子学生は、学費値上げの撤回と説明会の開催を求めるネット署名に取り組んでいることを紹介しました。
これまでに3,600人を超える賛同が寄せられています。
プロジェクトFREEのリーフ
(2018年12月13日付「しんぶん赤旗」より)