在日米軍横田基地(東京都多摩地域5市1町)で米軍が実施しているパラシュート降下訓練中に8・9の2日連続で発生した機能不全のメインパラシュートを切り離した事故の詳細が10日、わかりました。
9日の事故では、切り離された装備品の一部が行方不明になっています。9日夜、米軍から防衛省北関東防衛局を通じて周辺自治体に情報提供。
同日の事故以降の訓練は、調査委員会が原因を特定し基地指導部が高高度降下訓練を再開しても問題ないと判断するまで停止するとしています。
2日連続で同様の事故が発生したことに対し東京都と周辺市町連絡協議会は9日、「事故原因の究明及び再発防止策について説明がないまま訓練が実施され、再度同様の事故が起きたことは周辺住民の不安を増大させるものであり、極めて遺憾」だとして、同日午前に続き防衛省と米軍に対し
(1)徹底的な原因究明と再発防止策が講じられるまでの訓練中止
(2)事故原因・再発防止策の情報の速やかな提供
を要請しました。
周辺自治体への情報提供によると、9日午前9時ごろ、訓練中の米兵が、機能しなかったメインパラシュートを切り離し、予備パラシュートで降下しました。
メインパラシュートは基地内に落下しましたが、同時に切り離された予備パラシュートを収納しているナイロン生地の「ディプロイメントバッグ(展開袋)」が風にさらわれ行方不明となり、米軍が捜索しました。
横田基地の監視活動を続けている羽村市の羽村平和委員会によると、9日午前9時12分ごろ、横田基地配備の米空軍C130J輸送機からパラシュート6個が降下。
うち1個からパラシュートを開く誘導傘が切り離され、装備品をつり下げた状態で強風にあおられ、基地南方向に流されたのを確認しています。
(2019年1月11日付「しんぶん赤旗」より)
関連記事: