東京都は25日に公表した2018年度最終補正予算案で、築地市場跡地(中央区)を中央卸売市場会計から一般会計に売却する「有償所管換え」の経費5423億円を計上しました。
小池百合子知事が2017年6月の記者会見で「築地は守る」と述べ、築地市場用地は売却せず「食のテーマパーク機能を有する新たな市場」にするとしていた約束をほごにするものです。
築地の跡地を市場会計から一般会計に売却することで、市場機能とは無関係の開発が可能になります。
土地の評価額5623億円のうち、埋蔵文化財の発掘調査費と土壌汚染対策費の約200億円を差し引いた5423億円を補正予算案に計上しました。
小池知事は2017年6月の市場移転の基本方針を発表した際には、「築地は守る」と明言、市場機能を維持するとしていました。
しかし、都が23日に公表した築地再開発方針の素案には、築地跡地に国際会議場や展示場、高級ホテルなどの複合施設を建設するもので、小池知事が約束した市場機能は一切盛り込まず、築地市場と場外市場の業者たちが育ててきた「築地ブランド」を切り捨てる内容となっています。
(2019年1月26日付「しんぶん赤旗」より)