日本共産党の、あぜ上三和子、尾崎あや子両都議は4日の東京都議会経済・港湾委員会で、築地市場の再開発をめぐる小池百合子知事の「公約違反」を追及しました。
小池知事は、「方向性は変わっていない。築地に戻るという考えはない」と強弁し、自らの公約違反を正当化しました。あぜ上、尾崎両都議は、知事が2017年都議選の告示3日前の6月20日に公表した「基本方針」で「築地は守る」「仲卸の目利きをいかしたセリ・市場内取引を確保・発展」と明記していたにもかかわらず、1月に示した再開発方針素案では触れずに公約を破った事実を指摘。
一般会計への市場跡地の売却(有償所管換え)方針が「市場機能を確保する」という知事の約束を破ったものであることを厳しく追及しました。
あぜ上都議は、知事が基本方針で示した「仲卸の目利きをいかしたセリ・市場内取引」「事業者、都民とのオープンな場を設け検討」「(市場業者が)築地へ復帰する際のお手伝いはする」が、再開発方針素案のどこに記載されているかをただしました。
小池知事は「築地を守るというのは大きな方向性。築地に戻るという考えはない」などと議論のすり替えに終始。
佐藤伸朗都市整備局長は「基本方針にあったものが(再開発方針素案で)直接記載されるということにはならない」と再開発方針素案に記載していないことを認めました。尾崎都議は、市場跡地を財務局に引き渡すのが2020年東京五輪後だと指摘。
売却予算5,423億円を、予算特別委員会に付託されない2018年度補正予算案で計上したことに触れ、「予算特別委員会での一問一答質疑を避けたかったからではないか」と批判しました。
尾崎都議は「補正予算で急ぐ必要はない。重大な公約違反だ。方針転換は明らかだ」と述べ、引き続き知事との一問一答質疑を行うよう、委員長に協議を求めました。
(2019年3月5日付「しんぶん赤旗」より)