東京都議会財政委員会は5日、築地市場跡地(中央区)を都の市場会計から一般会計に売却(有償所管換え)する2018年度補正予算案を都民ファーストの会、公明党の賛成多数で可決しました。
日本共産党、自民党、「維新・あたらしい・無所属の会」は継続審議を求め反対。共産党は売却経費を削除する修正案を提出しましたが、否決されました。
小池百合子知事は2017年都議選の直前に掲げた「築地は守る」「市場機能を確保」の公約を破って、築地跡地を国際会議場・展示場などの大規模集客拠点として再開発する「築地まちづくり方針素案」を示しました。補正予算案は再開発に向け、跡地を市場用地から外すものです。
修正案の提案説明を行った共産党の池川友一都議は、本会議質問や知事との一問一答質疑でも「補正予算案で跡地の有償所管換えを急ぐ理由がないことが明らかになった」と指摘。
経費をいったん基金に積み立て熟議すべきだと強調しました。
清水ひで子都議は意見表明で、知事の公約違反、方針転換が質疑で明らかになったのに、知事が「方向性は変わっていない」とごまかしていることを批判。
「知事は原点に返り、『築地を守る』公約を実行すべきだ。公約違反は許されない」と述べました。
都議会の議会運営委員会は5日、築地跡地売却の2018年度補正予算案の本会議(6日)採決を、記名投票で行うことを決めました。
共産党都議団が都議会会議規則に基づき要求したことを受け、議長が提案しました。
(2019年3月6日付「しんぶん赤旗」より)