日本共産党の和泉なおみ東京都議は12日の都議会予算特別委員会で代表総括質疑に立ち、豊洲市場(江東区)の水産仲卸売場棟内で採取した黒い粉じんに毒性の高い重金属が高濃度で含まれていると明らかにし、「閉鎖型施設で働く市場関係者の健康への影響が心配される。ただちに調査し対策を取るべきだ」と小池百合子知事に迫りました。
んは共産党都議団が昨年12月上旬、水産仲卸売場棟4階で採取したもの。渡辺泉・東京農工大学教授の分析では、アンチモンが自然界の170倍、亜鉛が同96倍、カドミウムが同12倍など重金属を含んでいることが明らかになっています。
和泉都議は、アンチモンは毒性が強く、慢性毒性で気管支炎や胃腸障害、生殖障害、カドミウムは腎臓障害などを引き起こすことを指摘。
閉鎖的な市場施設内でこれらの物質が滞留することは「慢性疾患を起こす可能性がある」と述べ、直ちに調査して実態を把握し、対策を取るよう求めました。
村松明典都中央卸売市場長は「法令に基づき大気中の浮遊物質を調査している」と答えましたが、和泉都議が繰り返し「重金属の調査はあるのか」とただしたのに対し、あると答えられず、重金属の調査は行っていないことが明らかとなりました。
小池知事は「報告を受け適切に対応するよう指示している」と述べ、和泉都議は「実態把握なしに適切な対応はできない」と重ねて調査を迫りました。
(2019年3月14日付「しんぶん赤旗」より)
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