東京都議会厚生委員会は20日、児童虐待防止条例案を全会一致で可決しました。
日本共産党は、条例案をさらに充実したものにする立場から修正案を提出しましたが、賛成少数で否決されました。条例案は28日の最終本会議で議決します。
都の条例案は、前文で子どもが「権利の主体として尊重される必要がある」と明記。
子どもの虐待は「重大な権利侵害」だとして、虐待防止にあたり子どもの意見を尊重し、子どもの「安全・安心の確保、最善の利益」を最優先するとしています。
また、保護者に対し、体罰や子どもの品位を傷つける罰を禁止しています。
修正案は、
▽子どもが権利の主体であることを条文本文でも明記する▽条例案で保護者が子どもの養育の「第一義的な責任」を負うとした記述は、行政の位置づけを弱め、保護者の孤立につながる恐れがあることから削除する
▽予期しない妊娠に至らないための啓発に加え、教育を位置づける
▽都が必要な財政上の措置を講じると明記する
などとするものです。
この日の厚生委では白石たみお都議が修正案の趣旨を説明。
藤田りょうこ都議は意見表明で「党が求めてきた『子どもは権利の主体』という内容や、体罰などの禁止を明記したことは重要」としつつ、修正案が「子どもの虐待予防をさらに推進できるもの」だと強調しました。
(2019年3月22日付「しんぶん赤旗」より)