日本共産党の尾崎あや子東京都議は31日の都議会経済・港湾委員会で、豊洲市場の施設内で有害な重金属を含む粉じんが見つかった問題について、「市場で働く人の健康を第一に考え、専門医の助言を聞いて適切な空気環境調査や粉じんの成分分析を行うべきだ」と都に迫りました。
市場施設内の粉じんは、共産党都議団の依頼を受け渡辺泉・東京農工大学教授(環境資源科学)が行った分析で、慢性毒性のあるアンチモンが国内道路粉じんの8.1倍、カドミウムが48倍など重金属を含んでいることが分かっています。
尾崎都議は、都が環境測定を市場業務の終息後の午前11時半と午後3時に行っていることに対し、「人やターレ(小型運搬車)の行き来がない時間帯の調査では、意味がない」と指摘。
「大きさ4マイクロ対以下の粒子は肺の深部にまで入る」という呼吸器内科医師の見解を示し、粒子の大きさを調べるよう求めました。
尾崎都議は、豊洲市場のターレのタイヤに、現在は使用を規制されている有毒な物質が含まれているという環境問題専門家の分析結果を紹介。
「粉じんの重金属や有機化合物の分析を行うべきだ」と求めました。
都中央卸売市場の堀真担当部長は粉じんの成分調査を拒みました。
(2019年6月1日付「しんぶん赤旗」より)