これまでほとんど泣き寝入りするしかなかった「就活セクハラ」。
日本共産党の吉良よし子参院議員が質問で、都道府県労働局の「紛争解決援助」の窓口による対応の答弁を初めて引き出し、国の対策に扉を開かせたことに、就活生らから歓迎の声が上がっています。
「選ばれる側という就活生の弱い立場に付け込む就活セクハラは許せない。問題に光が当たり、吉良さんが国会で相談先を明らかにさせたのは本当に良かったです」。東京都内の大学4年生で、就職活動の真っ最中という女性(21)は語ります。
「OB訪問でエントリーシートが通ったら合コン、選考に通ったら体と言われた」「インターンシップで愛人関係にならないかと言われた」。
吉良議員は5月16日の参院厚生労働委員会で、ネットサイト「ビジネス・インサイダー・ジャパン」に寄せられた被害実態を突き付けました。
同社アンケートでは回答者(660人)の約半数が就活中に被害にあい、うち7割がだれにも相談できずにいました。
吉良議員は、「学生の未来が奪われている深刻な事態だ」として政府の対応を厳しく迫りました。
これに厚労省は「就活生から都道府県労働局に設置されている総合労働相談コーナーに相談頂ければ、相談に乗り、事業主に対して必要な助言、指導を行うこともできる仕組みになっている」と答弁。
6月には厚労省のホームページを改定し、「学生、就活生からの相談もお受けします」との文言を追加しました。求職者も対象の「個別労働関係紛争解決促進法」によるものです。
党青年学生後援会メンバーでもある前出の就活生は「親しい友だちに共産党や吉良さんのことを話してきましたが、今度は就活セクハラの実績も話していきたい」と語っています。
(2019年7月15日付「しんぶん赤旗」より)