参院選結果について、日本共産党都委員会常任委員会が7月24日に出した声明を紹介します。
一、7月21日に投開票がおこなわれた参議院選挙では、東京選挙区で吉良よし子候補の第3位での再選をはたし、比例代表選挙でも、東京を担当地域とする小池晃書記局長の再選など4議席を得ました。今回、日本共産党は、共産党躍進とともに、市民と野党の共闘の努力を広げ、全国32の1人区での統一候補の擁立を実現し、10の選挙区で与党勢力に競り勝ったことを含め、全体として改憲勢力の議席を3分の2以下におさえたことは重要な成果でした。
日本共産党をご支持いただいた都民のみなさん、わが党の前進のために、昼夜わかたずご協力くださった支持者、読者、後援会員、サポーターのみなさん、ご奮闘くださった党員のみなさん、本当にありがとうございました。心から感謝いたします。
大健闘の結果に
一、東京選挙区は、6議席をめぐって主な政党が有力候補を擁立し、しのぎを削る激しいたたかいが最後まで続きましたが、吉良よし子候補は、70万6532票(得票率12.28%)を得て、選挙区得票としてはこの間の最高の得票を得ました。吉良よし子候補は、大規模に流された“吉良大丈夫”論に対して、当落線上での大接戦・大激戦を勝ちぬく構えを貫き、比例選挙での前進をめざす陣営の必死の頑張りと結んで力をつくしました。定数2で再選を勝ちとった京都、21年ぶりに議席を獲得した埼玉とあわせ、選挙区選挙で3議席を獲得しました。
比例代表選挙では、全国で前回(2016年)の601万6195票(得票率10.7%)から、448万3411票(得票率8.95%)に後退し、1議席減でしたが、この間の国政選挙の流れのなかで巻き返しの出発点となる2017年の総選挙の比例票と比べると、得票数(プラス7万9330票)でも、得票率(プラス1.05ポイント)でも前進することができました。東京の結果は、65万1338票(得票率11.29%)の得票をかちとり、2017年の総選挙の比例票と比べると、得票数(プラス3万3006票)、得票率(プラス0.92ポイント)とも前進をかちとりました。
東京は、メディア報道やネット・SNSの影響をもっとも強く受け、首都特有の激しい党派間のたたかいが展開されました。わが党は、「比例選挙での現有議席からの後退の危険」を共通認識にし、東京で110万票実現めざしての力闘をくりひろげました。そのなかでかちとられた、東京の比例代表選挙および選挙区選挙の結果は、大健闘と言えるものでした。
総選挙、都議選へ
一、今回の参院選は、年金、消費税、家計支援、憲法などをめぐって、安倍暴走政治から希望ある日本への転換を求めるわが党の攻勢的訴えが、自公政権を追い詰め、論戦を一貫してリードしたことが、前進の大きな力となりました。若い世代・現役世代の比重の高さ、無党派層の多さなど、東京の有権者の状況にかみあわせ、「ブラックな働き方の解決」「学費半額・無償化、奨学金改革の提言」「差別と分断をなくしジェンダー平等社会をめざす」などの先駆的提案を大いに突き出し、宣伝戦でもネット・SNS発信でも努力を強めたことも、新たに党支持者を増やし、無党派層からの一定の注目・関心・協力を広げる力となりました。
今度の選挙は、「日本共産党の訴えや提案が届けば、どんどん支持がひろげられる」と実感しながら、得票目標実現を正面に、宣伝、対話・支持拡大の必死の努力とともに、選挙の「担い手」を思い切って広げるとりくみをすすめました。しかし、全体として、運動量は、この間の選挙戦の総量を上回れず、今後に打開すべき課題を残しました。
一、東京都委員会は、党中央常任幹部会声明(7月22日)にもとづき、今回の参院選の経験と教訓を大いに深め、さらなる躍進に力をつくす決意です。
私たちは、選挙戦で訴えた公約・政策の実現のために、国会内外で市民と野党の共同をさらに発展させるとともに、草の根からの要求実現のたたかいを不断に強化します。また、選挙戦の結果が、強く大きな党をつくる豊かな可能性と条件をうみ出していることを生かし、世代的継承の党づくりなど、新たな前進を開始する決意です。総選挙と2年後の都議会議員選挙での勝利をはじめ、首都に希望ある政治をひらく日本共産党のゆるぎない地歩を築くためにお力をお貸しいただくことを心からお願いします。