米軍横田基(東京都昭島市など5市1町)周辺の国有地使用をめぐり、長年にわたり土地管理を行ってきた住民に対し、土地所有者の防衛省が強引な明け渡しを迫っている問題で22日、日本共産党の山添拓参院議員と佐藤文子昭島市議が現地調査を行いました。
現地調査した同市美堀町の土地(計2万6千平方メートル)は、同基地滑走路の延長線上にあり、米軍機の騒音被害により1967年以降、住民が集団移転した跡地を防衛省が買い取りました。
跡地に雑草が生い茂り野火が発生する問題が起こるなどしたため、近隣住民が草刈り等で跡地を管理し、また、駐車場や菜園としても使われ、50年以上にわたり問題とされてきませんでした。
現在は、使用禁止の看板が立てられフェンスで囲われるなどしています。
防衛省は住民に対し、土地の有償貸し出し以外は9月末までに土地の使用中止と明け渡しを迫っています。
現地で説明をした「住みよい美堀町を求める会」の会長は、「有償で借りてまで土地を管理する人は少ない。一番の心配は、地域が鉄柵に囲われて住環境が壊されることです」と話しま した。
山添議員は、「横田基地の騒音被害が発端であり、これまで住民が土地を管理してきた経緯がある。防衛省がいきなり土地を明け渡せというのは背景や事実経過を無視するもので乱暴です」と応じました。
(2019年8月23日付「しんぶん赤旗」より)