日本共産党の斉藤まりこ東京都議は、30日の都議会公営企業委員会で浄水場の談合事件について、都水道局職員5人が受託業者側に非公表の発注予定価格を漏らしていた問題を追及しました。
この問題は、水ing、月島テクノメンテサービス、石垣メンテナンス、日本メンテナスエンジニヤリングの4社が、浄水場7カ所の排水処理施設管理業務の受注で談合を行っていたもの。
公取委は7月、同局に改善措置を命じるとともに、事業者に独占禁止法に基づく排除命令や課徴金支払いを命じました。
斉藤都議は、同局が収賄事件(2012年)など不祥事を繰り返し「再発防止」を図っている最中に、今回の事件が数年間にわたり続いていたことを厳しく批判。
「コンプライアンス研修を強化しても、構造的組織的問題があれば、汚職を完全に防止することはできない」と指摘しました。
また、事件の背景には技術面での事業者への依存があると述べ、業務の直営化を求めました。
同局の岡安雅人理事は「組織風土や業務運営のあり方も含め、局としての構造的な課題にまで踏み込んで、徹底的な対策を講じる」と答弁。
尾根田勝浄水部長は「一定程度の直営体制の確保が極めて重要と再認識した。一部浄水場で直営の運転管理を視野に検討する」と答えました。
斉藤都議はさらに、元同局幹部が水ingに天下りし、昨年の事件発覚直後に退職していた事実(「しんぶん赤旗」2018年11月10日付、12月11日付既報)を指摘。
「天下りが談合や情報漏えいに影響しなかったか徹底的に調査すべきだ」と求めました。
(2019年8月31日付「しんぶん赤旗」より)