震災直後の混乱の中、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などのデマが政府・軍によって流され、警察や軍隊、市民でつくる自警団によって朝鮮人数千人以上、中国人700人以上が虐殺されました。
式典は、犠牲者の追悼と、アジアの平和と安定に寄与することを願い、毎年9月1日に開催されています。
日朝協会東京都連合会の宮川泰彦会長は、虐殺の背景に当時の日本社会の中に朝鮮人や中国人に対しての差別があったと指摘。
小池百合子都知事に追悼文の送付などを求める5022人分の署名を提出したことを紹介し、都知事が送付しなかったことについて「追悼式典の意義を理解しようとしていない」と批判。
「同じ過ちを繰り返してはならない。虐殺があった事実を忘れさせてはならない」と訴えました。
朝鮮総連東京都本部の李明宏(リ・ミョングァン)副委員長は「悲惨な虐殺の真相解明とともに歴史を丁重にさかのぼり教訓を未来に継承することで、両国の関係が清算され真の友好関係を築くことができる」と強調しました。
日本共産党の、あぜ上三和子東京都議が参加し「小池都知事は“歴史家が紐とくべきだ”と虐殺の史実そのものを認めない異常な姿勢を取り続けている」と批判しました。
韓国無形文化財の舞踏家、金順子(キム・スンジャ)さんが「鎮魂の舞」を演じました。
式典に参加した東京都足立区の会社員の男性(34)は「植民地支配や戦後も続く在日朝鮮人への差別的な待遇など、日本は過ちをきちんと勉強し融和的な方向に進んでほしい」と話しました。
(2019年9月2日付「しんぶん赤旗」より)