関東大震災(1923年9月1日)で、労働組合の青年幹部らが捕らえられ、亀戸警察署で虐殺された「亀戸事件」の96周年追悼会が8日、東京都江東区の赤門浄心寺で行われました。
95人が参列し、追悼碑に献花しました。主催は同実行委員会。
震災直後、「朝鮮人や社会主義者が井戸に毒を投げ込んだ」「暴動を起こしている」などのデマが流れ、被災者の救援活動をしていた川合義虎=当時21歳、日本共産青年同盟(共青)初代委員長=をはじめ、南葛地域の労働組合青年幹部ら10人が虐殺されました。
また軍隊や警察、デマに惑わされた自警団によって数千人を超える朝鮮人や中国人が虐殺されました。
東巨剛(ひろたか)実行委員長は「100年たとうが無残で不条理な労働組合や革新的な勢力に対する攻撃は絶対に忘れることはできず許すことはできない。二度と日本で起こしてはならない」と訴えました。
日本共産党の河野ゆりえ都議は、小池百合子東京都知事が虐殺の事実を認めず、朝鮮人犠牲者の追悼式典への追悼文送付を断り続けていることに触れ「民族差別を背景とした加害歴史を風化、忘却させ、排外主義や歴史修正主義を助長させるもの」と批判しました。
共青の後身である日本民主青年同盟の小山農(みのる)委員長は「多くの青年が懸命に働き学び、社会や人のために役立てたいと願っている。先輩方の決意と生き方を引き継ぎ希望ある未来を青年自らの手で切り開く」と決意を語りました。
日本共産党の山添拓参院議員と山下博美墨田区議が参加しました。
(2019年9月10日付「しんぶん赤旗」より)