日本共産党の とや英津子東京都議は9日の都議会代表質問で、国が羽田空港の「機能強化」の名目で、都心部上空を低空飛行する新ルートの運用を来年3月末から開始する問題について「騒音、落下物、大気汚染、資産価値の低下、墜落事故の危険など多くの問題が未解決だ」として新ルート計画の白紙撤回を求めました。
とや都議は、小池百合子知事が国の決定に「感謝」「積極的に協力」と述べたことに「これまで『地元の理解と協力が前提』としてきた姿勢を覆すのか」と追及。
飛行機からの落下物が国内主要7空港だけで年間477件に上ることを示し、「人口が密集する都心の上空から落下物が起きたときの危険性は明らかだ。都民の安全、健康、生命、財産を守れると約束できるのか」として、地域住民の批判や不安の声を直接聞くよう求めました。
また騒音などへの追加対策として、着陸時の飛行機の降下角度を現行の3度から3.5度に変更することについて、パイロットなど専門家が「騒音のリスクや尻もち事故の危険性が増える」と指摘していると紹介。知事の認識をただしました。
小池知事は「国と協力し、羽田空港の機能強化実現に積極的に取り組む」と答弁。
佐藤伸朗都技監は、着陸機の降下角引き上げに対し専門家などの指摘があることを認めました。
(2019年9月11日付「しんぶん赤旗」より)