日本共産党の山添拓参院議員は19日、東京都大島町で、とくとめ道信、米倉春奈両都議らとともに、台風15号による被害状況を調査し、三辻利弘町長らから要望を聞きました。
同町では停電や断水は解消されましたが、住家と非住家の計637件(18時日現在の速報値)に被害が出ています。
3氏は、党大島町委員会の中田保さんの案内で、被害が大きかった大島南部を訪問しました。
女性(62)の食品・日用品店は屋根が飛ばされ、空が見える状態。昨年100万円超で購入した冷凍庫や台風の数日前に入れ替えたばかりのレジなどが壊れました。
61歳と50歳の夫妻は自宅の屋根が壊れて住めず、友人宅に身を寄せています。男性は「り災証明に必要なものなど法的なことがわからない人が多い。あとで『知らなかった』という人が出ないようにしてほしい」と要望しました。
3氏は、伊豆大島農業生産組合の代表理事と一緒に農家を訪問。理事によると、島内のほとんどの農家にビニールハウスがあり、倒壊で「18万円かけて植えたミニトマトがだめになった」など、深刻な被害が出ています。
農家の男性(70)は、種植え直前だったキヌサヤのビニールハウスが風で押しつぶされました。
「壊れたハウスの撤去だけでも大変。個人負担での再建は無理。俺らの年齢では融資まで受けての再建も難しい」と国や都の補助を要望しました。
三辻町長は「6年前の土砂災害の復興事業も終わらない中での災害。被災者一人ひとり状況は違う。町の財政力だけでは限界がある」と述べ、東京都町村会で相談し国に激甚災害への指定を要請する予定だと話しました。
山添議員らは「町が被災者の個別の実態に沿った対応ができるよう、国や都の支援を求めていく」と話しました。
(2019年9月20日付「しんぶん赤旗」より)