被爆者国際署名でつどい 「”1”を広げれば大きな力に」

高校生 学んだことを構成詩に

 東京高校生平和ゼミナールと「平和像の会」は17日、千代田区で「核兵器と戦争のない未来を―高校生、学生、市民のつどい」を開きました。高校生の思いを込めた構成詩が披露され、2020年4月25日から28日までニューヨークで開かれる「原水爆禁止世界大会」を成功させることや、1日も早い核兵器禁止条約の発効を実現しようと訴えました。
 披露された構成詩は、8月に17人で長崎の「原爆資料館」と日本の加害の歴史を伝える「岡まさはる記念長崎平和資料館」を訪ねたことや、全国高校生平和集会に参加して思ったことなどを伝えています。
 構成詩では高校生が、「一瞬で人を殺し、日常を奪う兵器を保持してはいけない。もっと学習して、胸を張って言えるようになりたい」などと次々と朗読しました。
 次の高校生の、「朝鮮人の被害は教科書にもあり、知っているつもりでしたがショック。被害にあった方々はどれほどつらかっただろう」という言葉に続き、都立高校1年の男子がこう訴えます。
 「全国高校生平和集会で他の高校生たちとお互いの意見を交えて話し合えたことが何より自分の為になりました。同年代の人と平和についてじっくり考える機会などないので、とても貴重な体験でした。核兵器廃絶への課題について考えたとき、小さな自分の人間関係の輪の中で、できるだけ平和について広げることが大切だと思います」

少しの勇気で伝えよう
 明星学園高等部1年生の田原ちひろさんは今回、クラスの友達に声をかけてつどいに誘い、「その友達が予定を変更して参加してくれた」と喜びます。
 「その友達はカンボジアにボランティアに行った経験があります。平和について興味を持ってくれる友だちはいるんだなと分かり、とても励みになった」
 ほかにも、クラスにヒバクシャ国際署名を持っていき、約50人から署名を集めたメンバーもいます。高校生は3月末までに5000人分の署名を集めることを目標にしています。
 つどいでは日本原水協の前川史郎さんが国連に1051万7872人分の署名が届けられ、日本政府に核兵器禁止条約への参加を求める意見書が、全国県、市町村議会の24%にあたる424議会で採択されているとして、「“1”を広げれば大きな力になる」と核廃絶に向かう大きなうねりを強調しました。
 高校生が1年間で集めたヒバクシャ国際署名2510人分が日本原水爆被害者団体協議会の児玉三智子さんに手渡されました。シンガーソングライターの佐々木祐滋さんが歌とトークを披露しました。

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