公的行事の「桜を見る会」を安倍晋三首相が後援会行事と一体化させて私物化していた疑惑をめぐり、“首相推薦枠は千人”とする政府の説明が虚偽である疑惑が浮上しました。
日本共産党の田村智子議員が25日の参院行政監視委員会で追及しました。
田村議員は、内閣府から、招待状の封入・発送を外部委託した際の「仕様書」(2015~2019年開催分)を入手。
2015年分の仕様書では、招待者を「各党代表」「叙勲者、文化勲章者」「総理、長官等推薦者」などと区分し、区分ごとに封入書類を細かく指定していると指摘。
区分ごとに発送数の前年実績とみられる数字も記されており、それによれば2014年は「総理・長官等推薦者」が3400人、「与党推薦者」が2900人だったと強調しました。
田村議員は、首相推薦枠が約千人、副総理・官房長官・官房副長官と合わせて約2千人、自民党枠が約6千人だとした菅義偉官房長官の答弁(11月20日の衆院内閣委員会)を挙げ、「2014年と2019年で自民党枠は倍加しているのに、首相枠は減るということがあるのか。『首相枠千人』は過少な数字ではないか」と追及。
内閣官房の大西証史内閣審議官は質問に答えませんでした。
田村議員は、「名簿を廃棄した」として推薦・招待者の全体像を明らかにしない政府に対し、「仕様書をみれば各年の招待者数が分かるはずだ」として徹底調査を求めました。
(2019年11月26日付「しんぶん赤旗」より)