安倍晋三首相による「桜を見る会」私物化疑惑をめぐり、内閣府が国会での追及を逃れるために招待者名簿などの必要な資料を廃棄したのではないかとの疑惑が、26日の衆院消費者問題特別委員会での日本共産党の宮本徹議員の質問に対する内閣府の大塚幸寛官房長の答弁から鮮明になりました。
これまで、「桜を見る会」の招待者名簿を保存期間1年未満文書として「遅滞なく廃棄してきた」と答えてきた内閣府。
宮本議員は「行政文書の管理に関するガイドライン」(内閣府)が行政文書は廃棄する際に廃棄簿に記載することになっていることなどを示し、招待者名簿の廃棄が記録されている廃棄簿などを示すように求めました。
大塚氏は「保存期間1年未満の招待者名簿は廃棄簿等に記載する必要はない。記録・公表は求められていない」と強弁し、廃棄し記録にさえ残さない公文書管理のあり方を正当化しました。
宮本議員は、マルチ商法で問題になったジャパンライフの山口隆洋会長が「桜を見る会」に招待された際の受け付け票に「60―2357」と記載されていることを追及しました。
共産党の田村智子副委員長が入手した招待状の封入・発送を外部委託した際の「仕様書」では「60」は招待区分で、2015年分の仕様書では「60~63」は総理・長官等推薦者とされています。
「招待区分」をただした宮本議員に、大塚氏は「(番号も)会の終了をもって使用目的を終える。現時点でこれらの情報を保有していない。質問に答えられない」と、なおも答弁を拒否しました。
宮本議員は「仕様書」などの資料が保存されているとされる保存期間5年の文書ファイル「平成○年桜を見る会」の開示を9月30日に求めています。
改めての開示要求に、大塚氏は答弁をはぐらかし、再三の追及にしぶしぶ、「従来のお求めには速やかに対応したい」と答えました。
(2019年11月27日付「しんぶん赤旗」より)