国土交通省が羽田空港に離着陸する飛行機を都心部上空で低空飛行させる問題で、低空飛行コースの運用開始日とした来年3月末の「夏ダイヤ」開始前に、客を乗せて飛行する計画であることが29日、明らかになりました。
東京都北区議会区民生活委員会で日本共産党の、さがらとしこ区議の質問に区側が明らかにしました。
区側は、国交省が11月12日に開かれた関係区との会議で、来年1月30日から行う「実際の飛行機による試験飛行」について、「民間航空会社が運航する、乗客が乗った旅客便を使用する」と説明したと答えました。
さがら区議は「(12月まで行うとしていた)小型ジェット機を使用した飛行検査の結果報告もないまま乗客を乗せて飛ぶことは、実態として新ルートの運航の前倒しであり、認められない」と批判しました。
同委員会では、計画の白紙撤回を求める住民の陳情が審査され、新社会党の福田光一区議が「住民が指摘するように、新ルート計画は環境や安全配慮が求められる時代に反する」「着陸機の降下角を(現行の)3度から3.5にしても、騒音軽減にはならない」と指摘しました。
(2019年12月1日付「しんぶん赤旗」より)