首相主催の「桜を見る会」に安倍晋三首相枠で悪徳マルチ商法会社「ジャパンライフ」の会長(当時)が招待されていたのでは、という疑惑が強まるなか、日本共産党の田村智子議員は2日、参院本会議の代表質問に立ち安倍首相の責任をただしました。
田村議員は、安倍政権の7年間で公文書の改ざんや隠ぺい、廃棄が繰り返されてきたと述べ、「日本の民主主義が壊されていくことを黙認できない。当たり前の公正な政治を取り戻すため、心ある皆さんと力を合わせる決意だ」と訴えました。
田村議員は、ジャパンライフ会長の招待状に「60」の区分番号が記されていると指摘。
「内閣府は招待区分60~63が総理・長官等の推薦者であると認めた。会長は、総理もしくは総理関係者によって招待されたのでは」と追及しました。
安倍首相は個人に関する情報のため「回答を差し控える」と答弁拒否しました。
田村議員は、「総理から招待されるのはすごい」と老後の資金をつぎ込んでしまったという被害者の声を紹介。
「総理がジャパンライフを信用させ、悪徳商法の被害を拡大する役割を果たした責任をどうとるつもりか」と迫りました。
安倍首相は「一般論として、企業の違法な活動に利用されることは容認できない」などと人ごとのように答弁しました。
田村議員は、安倍首相や自民党の後援会を多数招待してきたのは「税金を使った事実上の買収行為」だと批判。
内閣府の推薦基準は「勲章・表彰を受けた方」など明確だが、安倍事務所の参加申込書には社会的な功績・功労を示す記入欄がないと指摘。
「安倍事務所に申し込めばすべて招待状が届く仕組みだったのでは」「官邸総理室が取りまとめた招待者は何千人になるのか、総理の責任で明らかにすべきだ」とただしました。
安倍首相は「記録が残っていない」とまともに答えませんでした。
田村議員は「反社会的勢力が招待されたかの事実確認さえできないでは許されない」「総理の責任でデータを復元すべきだ」と強く求めました。
(2019年12月3日付「しんぶん赤旗」より)