日本共産党の吉良よし子議員は3日の参院文教科学委員会で、政府が教員給与特別措置法(給特法)の改悪で公立学校に導入しようとしている1年単位の変形労働時間制が、教員とともに管理職の負担を増大させることを告発しました。
文部科学省の丸山洋司初等中等教育局長は「(変形制で)新たな業務が生じる」と認めました。
学校に変形制を導入するには、校長など管理職が一人ひとりの教員から事情を聞き取って変形制の対象教員を決め、年間スケジュールに合わせて労働日や労働時間を決めるなどしなければなりません。
吉良議員は、すでに変形制が導入されている国立大学付属校で、労働日数と総労働時間が異なるスケジュールが月単位で4パターン、年間では9パターンもあることを示し、スケジュール作成の事務負担が管理職に重くのしかかると指摘。
文科省調査でも副校長・教頭の勤務時間が際立って長いことをあげ、「長時間労働縮減のため業務削減を進めると言いながら、変形制で業務を増やすなど言語道断。変形制導入はあり得ない」と批判しました。
吉良議員は、萩生田光一文科相が夏休み期間中は行わないとした行政研修について「研修をやめるのか」と追及。やめると明言しない萩生田氏に、「学期中に移せばかえって負担が増す。行政研修は最低限に削減すべきだ」と迫りました。
(2019年12月4日付「しんぶん赤旗」より)