環太平洋連携協定(TPP)交渉時の日米並行交渉の合意文書(サイドレター)で、米国が食品添加物として認可するよう要求していた3種類のアルミニウム系添加物について、日本政府が認可の検討を取りやめたことが分かりました。
厚生労働省の日本共産党の紙智子、吉良よし子両参院議員に対する12日の説明で明らかになりました。
紙議員は、3種類のアルミ添加物の「リスク評価はなされたのか」と質問。
厚労省の田中里依課長補佐は「結果的に評価はまとめられていない」としながら、アルミニウム摂取量の低減努力が国際的に進められている状況を踏まえ、問題の添加物の認可を検討する必要性はなくなったと述べました。
紙、吉良両議員は、TPP承認が重要な論点となった2016年の臨時国会の参院TPP特別委員会でこの問題を取り上げ、アルミ添加物は菓子パンなどのベーキングパウダーとして広く使われているが、強い毒性が指摘されているとして、米国の要求に沿った同添加物の使用拡大に反対していました。
(2019年12月13日付「しんぶん赤旗」より)