東京都後期高齢者医療広域連合議会は30日、都内の75歳以上高齢者の保険料を2020~2021年度、前期(2018~2019年度)に比べ1人当たり4.0%増となる年10万1053円に値上げする条例改悪と2020年度予算を賛成多数で可決しました。
日本共産党の保谷清子(西東京市議)、小林憲一(多摩市議)両議員は、反対しました。
小林議員は、年収80万円の単身者の場合、保険料額が年1万3200円と前期比53%増額になるなど、「医療費増大や年金引き下げ、消費税増税で高齢者の生活が苦しくなっている中、重い負担だ」と強調。
せめて値上げをやめるため、保険料抑制に有効な財政安定化基金の活用や、都への財政支援要請を行うよう求めました。
国が低所得者の均等割の9割、8.5割軽減特例を廃止したことに対し、広域連合独自に軽減を続けるよう提起しました。
広域連合側は、保険料値上げ中止に必要な財政安定化基金は140億円と現在の基金残高212億円の66%で、国の軽減特例廃止に代わる財政投入には46億円が必要だと答弁。
都への財政支援要請は「難しい」としただけでした。
保谷議員は一般質問で、1人当たり保険料が2018~2019年度で9万7127円へと制度開始時(2008年度)に比べ16%値上げされ、重い負担になっていると指摘。
高齢者の生活実態調査を行うよう迫りました。
(2020年1月31日付「しんぶん赤旗」より)