参院資源エネルギー調査会は12日、「資源エネルギーの安定供給(中東情勢などエネルギーを巡る国際動向)」をテーマに参考人質疑を行いました。
中東情勢に詳しい畑中美樹・国際研究センター研究顧問と田中浩一郎・日本エネルギー研究所理事が出席。
日本共産党の山添拓議員は、トランプ米大統領の指示で行われたイラン司令官殺害を公式に批判しない日本政府の姿勢について意見を求めました。
山添議員は「主権国家の要人を第三国で空爆によって殺害する権利などどこの国にもない」と指摘しました。
これに対し畑中氏は「個人的にいえば、どこの国であれ、要人の殺害を法的に認めるのは難しい」と発言。
田中氏は「法的な根拠が極めてあやふやだ」「米国の国際社会における発言権ないし発言力に対する信ぴょう性を大きく揺るがすものだ」と述べました。
イラン核合意についてただした山添議員に対し、畑中氏は日本政府に対し、イランにミサイル開発などをいさめるよう求めつつ「この合意が最後まで順守されるようにもっていくべきだ」と主張しました。
田中氏も、米国の核合意からの一方的離脱が緊張を強めたと指摘し、「アメリカの無謀な対応についてはわれわれも厳しく言った方がいい」と応じました。
(2020年2月17日付「しんぶん赤旗」より)