クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で起きた新型コロナウイルスの集団感染について、「赤旗」は、長期間船室に留め置かれた乗客の環境改善を求める声を繰り返し取り上げてきました。
政府が乗客に14日間の船内待機を求めたのは今月5日。乗客らは先行きの見えない隔離状態におかれ、不安が高まっていました。
そんな中で、国民の苦難に寄り添う日本共産党だから信頼できると、乗客たちから「赤旗」に情報が入ってきました。
記者たちは毎日、複数の乗客に電話し、つらい思いや困っていることを聞きとって報じてきました。
乗客有志で「ダイヤモンド・プリンセス船内隔離生活者支援ネットワーク」を結成したという情報も当事者たちから「赤旗」に伝わってきました。
同ネットは厚生労働省にあてた要請書を10日に公表。「赤旗」は、この要請書を詳細に報道しました。
この要請をうけて14日には橋本岳厚労副大臣が船内アナウンスで政府として努力すると言明。
心のケア対応の災害派遣精神医療チームの派遣や、1週間以上交換されていなかったベッドのシーツの替えが届くなどしました。
19日の下船が始まる直前には、ある乗客から赤旗編集局にこんなメールが届きました。
「ここまでこれたのは皆さまのご支援のお陰です」
船内で感染症対策が不十分だったため患者が激増したのではないか―。
そんな疑問も関係者の取材をもとに提示しました。
船内で感染区域と安全区域が明確に分かれていなかったと指摘した神戸大学感染症内科の岩田健太郎教授の記者会見を21日付社会面で詳報。
さらに船内で救護活動をした医療機関スタッフの「汚染区域と非汚染区域の区別が管理されていないことを、懸念している医療従事者もいる」という証言を紹介するなど、船内医療活動の検証をすすめています。
(2020年2月23日付「しんぶん赤旗」より)