日本共産党の畑野君枝衆院議員は25日の衆院予算委員会分科会で、安倍政権が羽田空港増便計画のもとで進める3月29日開始予定の羽田新飛行経路の運用をやめるよう迫りました。
新ルートでは、これまで回避していた石油コンビナート上空を離陸直後に飛行できるよう変更しました。
畑野議員は、災害対策基本法に基づく国の防災基本計画にある「石油コンビナート対策等」は、航空機の墜落等を想定しているのかと追及。
内閣府の村手聡大臣官房審議官は「航空機の墜落等、大規模な事故を原因とするものも含みうる」と答弁し、墜落事故対策の責任が国にあることを明言しました。
国土交通省はこれまで、墜落の想定については答弁を避けてきました。
畑野議員は、「諸外国で離陸直後に石油コンビナート上空を飛行するルートはあるのか」と追及。
オランダのロッテルダム空港を例示した国交省に対し、空港とコンビナートとの距離が離れていることを指摘すると、同省航空局の平岡成哲航空ネットワーク部長は「ご指摘の通り、経路下にはあるが(離陸)直後ではない」と認めました。
国交省の実機による飛行確認では、川崎市で騒音の最大値94デシベルを記録。
騒音被害を調査してきた畑野議員は、小泉進次郎環境相に対し現場に行って確認することを求めました。
小泉氏は「静かな環境は子どものみならず多くの方にとって重要」と答弁しました。
(2020年2月26日付「しんぶん赤旗」より)