日本共産党の宮本徹議員は28日、衆院予算委員会で2020年度予算案の締めくくり総括質疑に立ち、新型コロナウイルスの感染防止対策として安倍晋三首相が27日に表明した、小中学校、高校、特別支援学校の全国一斉臨時休業の実施要請に対し、現場に混乱が生じていると指摘し、子どもの預け先への支援や労働者の休業補償など対策を求めました。
政府が25日に発表した新型コロナウイルス感染症対策本部の基本方針では、学校の休校は感染の広がりに応じて都道府県が判断するとされていました。
宮本議員は「わずか2日間で方針が変更された」と述べ、判断変更の科学的根拠を示すよう求めました。安倍首相は方針変更の根拠を示せず「政治の判断」と繰り返しました。
宮本議員が一斉休校要請の法的根拠についてただすと、安倍首相は「法的拘束力はない」と答弁。
宮本議員は「現場が柔軟に対応できるようにすることが大事だ」と強調しました。
政府は、子どもの預け先として、学童保育や放課後デイサービスは開設時間を延長するよう求めています。
宮本議員が、人員確保など体制整備が容易でないと強調したのに対し、安倍首相は「地域の実情に応じて柔軟な対応ができるようにする」と答えました。
さらに宮本議員は、パートやフリーランスなどで働く人への休業補償も必要だと指摘。安倍首相は「雇用調整助成金制度の拡充・補完を含め検討する」と応じました。
(2020年2月29日付「しんぶん赤旗」より)