日本共産党都議団の和泉なおみ幹事長は27日、都議会第1回定例会の終了にあたって談話を発表しました。
要旨を紹介します。
小池百合子知事は、就任当初は「反自民」の改革者として振る舞いましたが、都民の期待に応える都政の改革は実現できず、石原都政が切り捨てた高齢者福祉の立て直しや貧困と格差対策は極めて不十分です。
小池知事が編成した新年度予算案は、“長寿を重視”と言いながら、特別養護老人ホームなど介護基盤の整備費予算は軒並み大幅減額しました。
値上げが続く国民健康保険料(税)の新たな負担軽減策もありません。都営住宅の新規建設は、石原都政以来21年間ゼロが続いています。
一方、1メートル1億円の東京外郭環状道路建設を推進し、東名高速以南にまで延ばす調査費を予算化し、多くの住民が反対している特定整備路線の道路建設に561億円もの予算をつけています。
日本共産党は都民が直面する困難に寄り添い、解決する予算でないため反対しました。
対案として予算の1・7%を組み替え、国保料やシルバーパスの負担軽減、認可保育園や特養ホーム増設など、80項目に及ぶ都民要求を実現する予算組み替え提案を行いました。
7月の都知事選を前に、自民党は小池知事の予算に3年ぶりに賛成しました。
知事選と同時に行われる都議補選で、小池氏が自民党候補を応援する方向で調整との報道もあります。
小池知事が前回知事選で「反自民」を訴え、自民党も知事選を前に突然予算案に賛成に転じたことが厳しく問われます。
(2020年3月27日付「しんぶん赤旗」より)