日本共産党東京都議団の和泉なおみ幹事長は1日、都立・公社病院を2022年度内に地方独立行政法人化する都の「新たな病院運営改革ビジョン」(3月31日公表)に対し、「都民のための医療を後退させる」と抗議する談話を発表しました。
談話は、ビジョンが都立病院に「都民の税金が投入されて」いるとして「最小の経費で最大のサービスを提供」と書いたことについて、「独法化の目的が東京都の財政支出の削減にあることは明らかだ」「財政支出を削減すれば、都立・公社病院が行っている感染症、小児、救急、周産期医療など、民間では対応が難しい不採算の行政的医療は後退する」と批判。
地方独立行政法人法で3~5年の中期計画期間ごとに業務や組織の廃止を含む見直しを行うとしていることに触れ、ビジョンが独法化で「行政的医療をより一層充実」とするのは都民を欺くものだと指摘しました。
また、都立・公社病院が新型コロナウイルス感染症への対応に必死に取り組んでいるにもかかわらず、病院への財政支出を削減させる独法化方針策定を強行したことを告発。
素案に都民から1511件の意見が寄せられ、その多くが独法化反対だったのに、まともに耳を傾けず方針を策定したのは、「都民が決める」という小池百合子知事の知事選公約にも「真っ向から反するもので、断じて許されない」としています。
(2020年4月2日付「しんぶん赤旗」より)
談話全文「