5G促進法案およびデジタルプラットフォーム透明化・公正化法案が3日、衆院本会議で審議入りし、日本共産党の笠井亮議員が質問に立ちました。
5G法案は、通信基地局の開設計画の前倒しに対し、設備投資額の15%もの法人税減税を行うものです。
笠井議員はNTTドコモやKDDIなど大手通信4社で「9兆4千億円にも上る内部留保をさらに積み増すだけだ」と批判。
いま緊急にやるべきことは、新型コロナウイルス感染症拡大防止を実効あるものにすることだとして、自粛要請と一体に事業者や個人への直接支援を求めました。
デジタルプラットフォーム透明化・公正化法案は国内外の巨大IT企業に取引の透明化と国への定期報告を義務付けながら、「一方的な不利益変更」や「自社サービスの利用強制」といった政府自身が検討段階で示していた禁止事項が削除されています。
笠井議員は、楽天がオンラインモールに出店する中小企業に送料負担の押し付けを強行していると指摘し、事業者の自主性任せで「中小企業を守れるのか」と迫りました。
梶山弘志経済産業相は、企業の「自主的取り組みを強く促せる」と正当化しました。
EU当局ではグーグルの競争法違反事件で総額1兆円を超える制裁金を科している一方、同法案に盛り込まれたのは、情報開示の命令違反に対し、罰金が100万円以下にすぎません。
笠井議員は、「違反への抑止力を高めるべきだ」と訴えました。
さらに笠井議員は、アプリなどを使って、単発で仕事を請け負うギグワーカーなど、フリーランスの権利保護の具体化を求めました。
(2020年4月6日付「しんぶん赤旗」より)