米空軍横田基地を抱える東京都福生市が市内2カ所で測定した「航空機騒音調査」によると、2019年度の飛行回数は1万4089回で、前年度比で1776回増加し、イラク戦争が勃発した2003年度の飛行回数(1万2754回)を上回る異常事態になりました。
時間帯別では、午前7時~午後7時が1万526回(前年度比952回増)、午後7時~10時が3376回(同809回増)、午後10時~翌午前7時が187回(同15回増)。夜間訓練の増加が顕著です。
飛行回数の増加の要因に2018年に配備されたCV22オスプレイの訓練増加があります。
「横田基地の撤去を求める西多摩の会」の集計によると、正式配備された2018年10月から1年間のCV22の離着陸回数は少なくとも840回に上りました。
また2018年4月に同基地に所属するC130輸送機14機全てが新型のC130Jに交代し、最大速度や航続距離が向上。
同機による編隊飛行訓練やパラシュート降下訓練が増加しています。
横田基地を離陸するCV22は、岩国基地(山口県)、東富士演習場(静岡県)、三沢基地(青森県)などを往復。全国各地で低空飛行訓練や夜間飛行訓練を繰り返しています。
「横田基地の撤去を求める西多摩の会」の高橋美枝子代表は「C130やCV22オスプレイが住宅地の上を日常的に飛び交い、戦時下にいる感覚です。間もなく戦後75年。米軍基地は早急になくしてほしい」と語ります。
(2020年5月9日付「しんぶん赤旗」より)