衆議院予算委員会は11日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う「緊急事態宣言」の延長を受けてそれぞれ集中審議を行い、日本共産党の宮本徹衆院議員が質疑に立ちました。
論戦ハイライト「宮本議員は、派遣労働者の解雇・雇い止めが相次いでいる問題を取り上げ、「店舗での試食販売がなくなり、収入がなくなった。家賃も払えない」「6月末までの契約が中止となり、休業補償はないと言われた」など、全国の労働組合に寄せられた実態を紹介。
政府による実態調査を求めました。
さらに、「政府は業界団体や経団連に雇用維持の要請書を出しただけだ。全国約3万8,000の派遣事業所で業界団体に加盟しているのは914社だけで、要請はまったく届いていない」と批判しました。
宮本議員は、2015年の派遣法改定時に安倍晋三首相が「雇用の安定は確実に強化される」「雇用安定措置を講じない派遣元には厳正な指導等を行う」と答弁したと指摘。
今回のコロナ危機では「雇用を守り抜く」と繰り返しているとして、「そう言うのならば、派遣会社に対し、雇用調整助成金を使って雇用を維持し、生活できる水準の休業手当を支払うよう強力に事前に指導するべきだ」と迫りました。
併せて、雇用調整助成金の前払い支給を求めました。
安倍首相は、雇調金の「事後チェックの導入も含め、手続きの簡略化を指示している」「業界団体等を通じて雇調金の活用を強く要請したい」と述べました。
宮本議員は、経済的に打撃を受け大学構内の設備を利用できない学生への支援も求め、「授業料を半額に減額し、国が大学・専門学校に補填するべきだ」と主張しました。
(2020年5月12日付「しんぶん赤旗」より)