日本共産党と、立憲民主党や国民民主党などの共同会派が提出した介護・障害者福祉職員の処遇改善法案など3法案と、政府提出の社会福祉法改定案が12日の衆院本会議で審議入りしました。
共産党の宮本徹議員が質疑し、高橋千鶴子議員が提出者として答弁に立ちました。
宮本議員は、「コロナ禍で、自助・共助を優先して国の責任を回避してきたひずみ、介護・社会福祉基盤の脆弱さが浮き彫りになっている。最たるものが、介護・障害者福祉の人手不足だ」と指摘。
政府の処遇改善策には要件が多く、職員全体の賃上げにつながっていないとして、「国費の直接投入で介護・福祉職員全体の賃上げをはかるべきだ」と提起しました。
高橋議員は、政府の処遇改善策では、現場で重要な役割を果たしているケアマネジャーが対象外だと批判。
「野党案はケアマネを含め現場の介護職員、管理部門の職員全体を対象とする。平均賃金を1人当たり月1万円上昇させることを想定し、賃上げした事業者に全額国費で助成金を支給する」と述べました。
安倍晋三首相は、「現場の状況を踏まえて必要な支援をする」と述べるだけでした。
宮本議員は、「現行制度では、基盤整備や処遇改善をすれば保険料・利用料にはね返る。介護保険の国庫負担割合を大幅に増やすべきだ」と主張。
「来年の介護報酬改定で負担増はするべきでない。食事加算、送迎加算の廃止・縮小は絶対してはならない」と強調しました。
さらに、新型コロナウイルス感染拡大で大幅減収となっている医療機関への補償と、医療・介護・障害者福祉従事者への危険手当支給を強く求めました。
(2020年5月13日付「しんぶん赤旗」より)