日本共産党の山添拓議員は25日の参院決算委員会で、賭けマージャンをして辞職した黒川弘務・前東京高検検事長の処分が訓告にとどまった経過を明らかにするよう迫りました。
黒川氏の処分をめぐっては、法務省がより厳しい懲戒処分が相当と判断していたものの、官邸が懲戒にしないと結論付けたとの報道があります。
山添議員の追及に対し、菅義偉官房長官はまともに答えられませんでした。
山添議員は、人事院の指針、東京高検の指針では、常習賭博は停職、免職の対象とされていることを指摘。
さらに、法務省の訓令では「(訓告は)将来における服務の厳正又は職務遂行の適正を確保するため行うものとする」とされているとして「(訓告は)直ちに辞職する人には何の意味もない処分だ」「内閣はいかなる判断で『訓告でよし』としたのか」とただしました。
菅官房長官は「法務省、検事総長が(訓告と)決定したからだ」としか答えませんでした。
一方、森雅子法相は「黒川氏の処分について、法務省で調査する過程で内閣にも報告し、協議している」と述べ、内閣の決定との認識を示しました。
山添議員は、黒川氏の勤務延長も、訓告処分も、その経過を一切明らかにしない内閣が、恣意的な検察人事をしないといっても信用されないと指摘。黒川人事と違法な解釈変更を撤回し、法案の特例部分を削除するよう求めました。
(2020年5月26日付「しんぶん赤旗」より)