違法ダウンロードの取り締まり対象を広げる改定著作権法が、5日の参院本会議で全会一致で可決・成立しました。
4日の文教科学委員会で日本共産党の吉良よし子議員は、国民への分かりやすい周知、権利者・利用者らによる丁寧な議論が必要だと訴えました。
吉良議員は、改定により違法に配信された著作物をスクリーンショット(画面保存)することも違法・刑事罰の対象になるかを質問しました。文化庁の今里譲次長は、対象にはなるが軽微なものは該当せず、「国民が日常的に行うスクリーンショットが違法となるケースは基本的に想定されない」と答えました。
吉良議員は、海賊版かどうか判別困難なものもあり、正規版の無償配信と誤認して違法配信先からダウンロードした場合は刑事罰の対象になるかを質問。
今里次長は「勘違いしてダウンロードした場合は対象とならない」と答えました。
吉良議員は、海賊版の配信元の取り締まりや正規版の流通促進が必要だと指摘。
萩生田光一文科相は「ご指摘の通り」と述べ、広告出稿の抑制や検索サイト対策、適格マークの普及などを進めていくとしました。
(2020年6月8日付「しんぶん赤旗」より)