首都圏の都心上空を飛行する羽田空港の新ルートについて、国土交通省が固定化の回避策を検討する有識者検討会を立ち上げるとしていることが分かりました。
同省が5日、日本共産党の山添拓参院議員に回答しました。
新ルートは3月29日から運用が始まり、南風時には東京都新宿、渋谷、目黒、港、品川各区などの上空を飛行して着陸します。
騒音や低空飛行による圧迫感、落下物や事故への懸念など住民から強い反対や不安の声があがっています。
同省の担当者は「住民や自治体から『固定化しないでほしい』との要望をいただいている」とし、「新経路を固定化しない方策を技術的に洗い出し、メリット、デメリットを整理したい」と述べました。
検討会は6月中に立ち上げ、来年3月までに選択肢を示すとし、検討会の委員はパイロットや航空管制の知識を持つ人などの有識者で構成するとしました。
山添議員は、赤羽一嘉国交相が「新たな選択肢を期待する」と述べたことについて、「都心上空ルートに代わる方法を含めて検討するのか」とただし、国交省の担当者は「そうです」と答えました。
また、国交省は新ルート下での騒音測定結果について「公表に向け準備している」と答えました。
(2020年6月11日付「しんぶん赤旗」より)